HB
いつもの土曜日、またもハルヒの謎探しに付き合わされ、 図書館で寝過ごして集合時間に遅れ、 夕食をおごらされる羽目になったわけだが、 いつも思うがなぜ俺だけなんだ? 長門も一緒に図書館にいたというのに。 何を言ったところでハルヒの口に勝てるとは思わないが、 今月の俺の財布はまたも寂しいことになりそうだ。 「過剰」 ハルヒがトイレへと席を立ったすぐ後に、 そう言った長門の視線は完全に俺に向けられていた。
待て待て、俺の大蔵省は過剰どころか破綻寸前だぜ。 お前の財政状況は知らんが、少なくとも俺のところよりはうまく回っているはずだろ。 「これは」 真顔でまたギャグでも言ってるのか? 「警告」 あまりにきっぱりと言い放たれて、あっけに取られた。 警告? 今、長門は警告と言ったよな? 「あのぉ・・・何のことですか?長門さん・・」 朝比奈さんが可愛らしい瞳をパチパチとさせながら首をかしげていらっしゃる。 そうですよね、突然そんな主語のない話をされても困りますよね。 朝比奈さんの隣、そして俺の隣でもある古泉は・・・ 失笑している。 ああ、なんだ、 そういうことか? 「涼宮さんの機嫌を損ねたら、大変です」 言われなくても分かったよ。 ― 今日の謎探しでは古泉とペアになれなかった。 最近の俺といったらおかしなもので、古泉に1日1回は触れないと どうにも落ち着かない。 二人きりのときまで我慢しろとお思いだろうが、 健全な男子高校生だ。どうもうまくコントロールができん。 そんな欲望など露知らず、いつものへらへらした笑顔で朝比奈さんや ハルヒと楽しそうに話している古泉が憎たらしく、テーブルの下で 見えないように足を・・・まあ、触っていたわけだ。 内腿に触れるたびに古泉の額に汗が出現するのが楽しかった。 それでも笑顔で話を続けるお前がたまらなく可愛かった。 しかし、 長門には透視能力もあるんだろうかね・・・ 「すまん・・・」 非常に格好悪いと思いながらも、その場では謝ることしかできなかった。 すまん、長門。 後で、読みたい本を古泉が全部買ってやるからな。
キョンがどんだけ発情してんだと後ろから殴られそうです。
ガチキョンは基本的にいつでも発情してればいいなと思います。