※約束ネタですがネタバレほぼ無
※すみません失禁です
※すみませんキョンが本気で変態です











「刺激が足りないよな・・・」



大きく吐いた溜息に、古泉が目を丸くして振り返る。
真夜中の職員室。
今ここには誰もいない。
誰かが来る気配もない。
それもそのはずだ、
今はこの学校に俺達と、朝比奈さん・長門・ハルヒしか
残されていないんだから。



他の生徒が消えて俺達だけが残る理由なんか知ったこっちゃない、
だがこうも同じ学校で古泉とやり続けるというのもどうだろう。
学校でやるのは今まで嫌いじゃなかったし、
といっても場所は部室・トイレ・たまに古泉の機嫌が
良ければ屋上という選択肢くらいだったが、
この空間に来てからその数は飛躍的に伸びた。



俺の教室、
古泉の教室、
体育館、シャワー室、視聴覚室、生徒会室。
そして今は職員室だ。



最初は興奮していた俺達だが、
どうも、な。
そろそろ場所柄だけじゃ物足りなくなってきた。



大体、
絶対に誰も来ないと分かっている状況で燃えるか?
誰かに見られるかもしれないからこそいいんだろ、
学校でやる、ってのは。


そうじゃなかったら誰が好き好んで学校なんかでやるもんか。
古泉を押し付ける場所は床か机くらいで、
俺が揺らすたびに身体が擦れて痛そうだ。
古泉の家に行って柔らかい布団に押し付けてやるほうが、
どれだけ俺も安心して揺らせるか、という話さ。



保健室というテもあった、
勿論活用させていただいていたが、
例の神人によって潰された。
しかも、校舎の中でなぜかそこだけ。
ハルヒの深層心理がそうさせたのだとしたら恐ろしい。
怪我をしても直せないようにしたのか、
はたまた俺達の行為を阻止しようとしたのか。
後者のはずがないとは思いつつも深読みしちまうぜ。
古泉がハルヒの居場所を探知できる素晴らしい能力を
身につけているから、バレてはいないはずなんだが。






「終わった後に言う台詞ですか、それは」



がっくりと首をうなだれて、
古泉は足首まで下ろされていた制服を履き直す。


散らばるティッシュだとかまあ色々、
残骸を見りゃ「興奮してない」わけではないことは
分かるだろう、いやあれだ、そういうことじゃないんだ。



手早くそれらをゴミ箱に捨てて、その上からいらない紙くずを
落とすという偽装工作もしてから、足早にそこを去ろうとする。
なんとなくまずい雰囲気を察して手首を掴んで立ち止まらせ、
こっちを向こうとしない顔を顎を掴んで向かせれば、
予想通り涙目になっていた。



「僕はもう戻ります」
「悪かった、そうじゃなくてだな。足りないからもう1回やろう」
「お断りします!」
「拗ねるなって。・・・いいこと思いついた」
「あなたのいいことは僕にとって良くないことだと思います」



こらこら。
俺がいつも良くさせてやってると言うのに、
かわいげのないことを言いやがって。
せっかくかわいいと思ってたのに。
ま、それは変わらないけどさ。



学校ならではのスリルを楽しみたいんだ。
今、俺、思いついた。



手首から指の先へ手を移動させて、
ぎゅうと握ってやると、少し指を震わせて、顔を上げた。
先ほどまで普通ならやらないような行為を、
つまりは男同士のセックスなんてものをしてたのに、
古泉は手を繋ぐときにいつも赤くなる。
今も。
顔を上げて真っ赤になってからまた俯く。
何がそんなにいいんだか俺には正直分からない。
だけど古泉が喜ぶんだったらしてやってもいい。
これで大人しく俺についてくるんだから、
尚更だ。








さあ行こうか古泉。
向かう先は、




放送室






「ここは・・・」
「放送室。お前、入ったことない?」
「ありません。あなたはあるんですか」
「前に一度、野暮用でな」



職員室から鍵を拝借し、やってきたのはここ数日、
前にSOS団に助けを求めに来た・・・ええと、
お名前はなんでしたっけね。
朝比奈さんのクラスメイトの女性の声がここから聞こえていた。
放送室、
あまり広くはない。
奥には録音室もあるが、
そこの鍵は生徒が持っているようで職員室にはなかった。
手前の部屋には座ればくるりと回る椅子が二つ、
机の上にはやたらと色々なボタンのついた機械と、
マイクが設置されている。


ここで話した内容を、
本館・旧館全体に流すことが出来るというわけだ、
リアルタイムで。



入ってすぐはものめずらしげに見ていた古泉だったが、
俺が背後に近づいたときに「まさか」と呟いて身体を翻した。



「・・・あなた、とんでもないことを考えているのでは」
「何のことだ?」
「・・・僕、やっぱり嫌です。戻ります」



通路が狭いから俺が避けないことには、
通れないよな?戻れないよな。


両腕で押してくる古泉を強く抱きしめて、
嫌ですと首を振っているところに口付ける。
唇を離してからも抵抗しようとするから、
耳元で「好きだ」と一言、言ってやった。



「ずるいです」



もう一度、キスを。


さて、これでいつもなら抵抗はなくなる。
言うことをなんでも聞くようになるぞと思っていると、
意外にもまだ腕の中でじたばたともがいている。
どうしたのかまた小声で聞いてやると、
トイレに行きたいなどと言い出した。
恥ずかしそうな顔で。
トイレ、ねえ。


ここから出したりしたら二度と入ってくれない気がする。
いや。確信に近い。
悪いがトイレ、我慢しとけ。
しょうがない。無理だ。
俺の興奮優先で、頼む。




「ひどい、ひどい人です、あなたはっ・・・!」
「ごめんごめん」



ブレザーを脱がして機材の上にかけて、
たぶん痛いだろうけどごめんな、
そんな意味もこめて色々な意味でごめんと
何度か軽く謝って、そこに上体を押し付ける。
ついでにマイクにネクタイで手首も括っておいた。
本気で突き飛ばされたら逃げられる可能性がある。
こんなことは一生で一度しかできないだろうから、
大事にしたいのさ、このチャンスを。




先ほど締めたばかりのベルトを再度緩める。
すぐに下着の中に手を入れれば、
まだ数十分前の行為の熱が残ってる。
やったばっかりなのに興奮してきた、
放送室、
マイク、
全校放送。

さすがに他に3人しかいないとはいえ、


まずいよな。



聞かれちゃ、まずいよなあ。






「それだけはやめてください、無理です」
「こっからは喋っちゃだめだぞー、古泉」
「嫌です、嫌」
「スイッチオン、っと」




本館にも旧館にも、
それだけじゃなくて学校の外まで聞こえるように
スイッチを入れてからマイクの電源を入れる。
これならハルヒがどこにいたって聞こえるはずだ。

さあ楽しみになってきた。




シャツの袖を噛む古泉が少しかわいそうだったので、
こいつ自身のネクタイを持っていって噛ませてやる。
噛むときにこちらをにらみつけてきたが、
残念なことに効果はない。
俺は眉をやや下げた状態で笑い返しておいた。

終わったらまた言われるな。
もうあなたなんて大嫌いですと。




だけど俺は知ってるんだ。
お前が心底俺に惚れてることを。







「っく、うっ・・・・・・!」





唾液で濡れた手で前をさわりながら後ろから舌を伸ばす。
ちゃんと事後処理をしたつもりだったが、
変な味がする。
いわゆる俺の味か。
古泉のもたまに飲んでいるが、
こんな味はしない。
あっちの方が俺が好きな味であり、
飲まれることを古泉は非常に嫌がるのだが、
俺はこいつの身体から出るものだったらなんだって味わいたい。
全部知りたいし全部好きになりたい、
なる自信もある、
こいつが俺を想う何十倍も好きだという自信もある。


ただそれを見せていないだけで。
古泉はいまだに自分のほうが好きなんだと思い込んでいるはずだ。
俺って意外と駆け引き上手なのか?
ま、古泉が扱いやすいだけか。







足ががくがくと震えてきた。
さて、我慢できないのはどちらだろう。


いったん口と手を離して様子を伺ってみると、
ブレザーを涙で濡らして目はぎゅうっと瞑って、
ネクタイを噛む唇もぶるぶると震えている。
これは実にいい光景だ。
すげえ、興奮する。
ハルヒ。
意外と悪くないぜ、この空間。
やっと分かった。



たぶんトイレに行きたい方が我慢できないんだろうと
直感で気付いた。こんな古泉の姿は見たことはないからだ。
放送室にバケツなんてものがあるわけもなく、
受け止められそうなものは辺りを見回しても見つからない。
ふう、と息を吐いて、
一度マイクの電源を切った。
俺の意向を伝えておくことにしよう。



「古泉。我慢できないだろ?」
「・・・・・・・・っ」
「電源切ってるから喋っていいぞ」
「も、・・・・むり、む、りですっ・・・」
「ん。トイレに行く余裕ねえから、ここでするしかないと思うんだが」



薄く開いた目がまた閉じて、ぼろぼろと涙がまた溢れてきた。
こんなに泣かせたのも相当久しぶりじゃないだろうか。
久しぶりどころか、初めてのとき以来かもしれん。
普段は爽やかスマイルなだけにぐっとくる。
涙、似合うんだよ、お前。



「床に零すのと、俺が受け止めてやるの、どっちがいい?」
「!!!!! どっちも、やだ・・・!!!」
「二択しかない、悪いけど」
「ひど、い、です」



どうやら選択肢を選ばずにタイムオーバーという答えらしい。
待ってやったがもう古泉は喋る余裕もなさそうだ。
仕方ない奴だなあ、全く。




再度ネクタイを口にあてがって、
マイクも復活だ。



・・・さすがにこっちは飲みきれないだろうか、
万一零しちまっても着替えがあるから大丈夫だ、
大丈夫に違いない。
一生に一度のチャンスなんだ、大丈夫にしよう。




「う、うう、う・・・・!!!!」



あーあ、そんな声を出したら聞こえちまうぞ。
ちゃんと我慢しろ。
と言ってやることも出来ないので、
その代わりに来る限界突破に向けて、
机の下にもぐりこんでおく。
刺激を与えすぎたらかわいそうだ、
古泉が自発的にやっちまうのを待ってやろう、
というわけで手で両足を固定させたまま、
おとなしくしている。




手に伝わる震えが大きくなって、
ああもしかすると咥えておいたほうがいいかなと
ようやく思ったときに、
むしろ口も開けていなかった俺がバカだったのだが、



「ーーーっ・・・・!!!!!!」






声にならない悲鳴が聞こえたと同時に、
思い切り、頭から、顔にかけて、



「うわ!」



生暖かい液体が、古泉の体から、俺に向かって。





思ってたより多かった。
こりゃ全部とか言ってられなかったな。
甘く見てた。



制服のシャツの隙間にも入って身体が濡れる。
顔に当たって反射した分は床に零れて、
結局俺も床もイーブンになっちまった。
うっかり手をつくとびしゃ、と、
水溜りを踏んだときのような音がする。




さて、マイクはどこまで拾うんだろうか。
俺の声は届いたのか?
まあ、あの程度ならいかようにも言い訳ができよう。
古泉の音が聞こえてなけりゃいいな、
な、古泉。




狭い机の下から脱出、
頬に垂れてくる分は舐めてみたがほぼ考えていた通りの味がした。
うまいものじゃない。
そりゃ、そうだ。
けど、いけないわけでもない。
くそ、ちゃんと準備して待ちうけていればよかった。





机の上の古泉を見ると、
ネクタイが噛み千切りそうになっている。
顔もぐちゃぐちゃだ。

かわいそうに、
早く解放してやらないと、



そんな気持ちが起こらないのが困る。
俺はどこで成長過程を間違えたんだろう。
こんな特殊な性癖など持っていなかったはずだ、
少なくとも古泉に会うまでは。
いたってノーマルな人間だった。
お前が俺に、どこまでも何でもさせたいと思うのがいけない。
どんな姿だって幻滅することもないし逆に惚れ直す、
そんなお前だから、困る。



そのままもう一度指を濡らして、
後ろから丁寧になぞって、
マイクの電源はもちろんそのままで、
指を入れていく。
大丈夫、さっきやったばっかりだから慣れている。
俺ももう限界だ。
お前が我慢したぶん俺も我慢してるんだ、
お前が我慢できなかったんだから俺もそうだと分かるだろ。
このままじゃやったらすぐ出そうで非常に怖い。





「・・・・は、あ・・・!!」



ネクタイの奥から時折漏れる声。
出さないように、聞かれてしまわないように、
必死に堪えても漏れてしまうというのがいい。
フォロー、いくらでもしてやる、
俺の下手な演技でよけりゃいくらでも。
だからもう少しその姿を俺に見せていてくれ。
一生忘れないよう目に焼き付けておくから。



繋がっている部分から漏れる音と、
肌と肌があわさる音が放送室に響く。
その音を抑えようと必死に力をこめて、
俺にぶつからないように足を前に持っていこうとしているが、
俺はそれを阻止する。もっと響けばいいとすら思う。
好きなんだ、この音。
お前を感じる、
お前とやってるって、
お前が他の誰でもない俺だけと一緒にいてこんなことをしてるって、
聴覚で感じるから好きだ。






1回目より早いのが情けないが、致し方ない。
そんな音と視界に飛び込む古泉の姿でどうにもできなくなった。

強く何度も奥まで突っ込んで、


せっかくさっき綺麗に掃除してやった中に、

もう一度、






「・・・・っ!!」





出しちまった。すげえ、奥のほうに。



あーー・・・



気持ちよすぎて、参る・・・・・・・。




一気に力が抜ける。
力の抜けた手で古泉の前を触ってやれば、
あっという間にいっちまった。
お前もさっき2回もいったのに、相変わらずなことで。
敏感なのはいいことだぜ、
お前のそういうところも大好きだ。








アフターケアに入る前にやっとマイクをオフ、
これは相当怒られるだろうかとひやひやしながらネクタイを外すと、
すぐに罵声を浴びせられることはなく、
古泉は真っ赤になった手首を撫でながら指を噛んで、
ただひたすら泣いているだけだった。



さすがに今回のはやりすぎだろうか。
いろんな要素を盛り込みすぎたんだろうか。
せめて飲むか放送するかどっちかにしておいたほうがよかったのか。





反省してしばらく俺も何も言わずに、
古泉の頭を撫でながら抱きしめていた。
初めてのときよりも泣き止むのが遅く、
心配になってあわてて繰り返し謝って、
今まで言った総数より多いくらい好きだと言った。


やっと泣き止んだときには本当にひどい顔をしていて、
床の掃除は後、と強引に外に連れ出し、
そして直後にシャワー室崩壊を思い出して頭を抱え、
結局男子トイレの小さな洗面台で顔を洗っている。
俺にいたっては頭からシャツの中まで古泉のにょ
「やめてください・・・!」



まみれなわけだが、言わないでほしいと言われたので、
もう言わないことにする。
古泉に嫌われたいわけじゃない、
俺は古泉が好きで、
好きで好きでたまらなくて、
古泉もそうならいいと思っているから。
今回も大嫌いだと言われてしまったが、
俺が洗い終えるまできちんと隣で待っている姿からは、
とてもそうは思えない。




長い時間をかけてなんとか俺の髪や身体からにおいがなくなって、
放送室の掃除も俺が一人でやった。
歩きにくそうにゆっくり歩いてくる古泉が来る前に、
鍵をかけて掃除した。
俺が無理やりやったことなんだから当たり前だ、
というのに古泉は土下座でもするのかと思うくらい
頭を下げて謝ってきた。



「そんな汚いこと、あなたにさせるなんて、」



また泣いて震える体を支えて俺は言ってやる。



「汚くない。もうこの中は大丈夫だから心配すんな」



古泉はバカだから、
そんな俺にありがとうございますなんて礼を言ってしまう。
本当にバカだ。
バカで、かわいくて、どうしようもなく、好きだ。




まだまだ知らないことがたくさんある。
何度人生をループしたって気付かないような古泉のいいところだって、
あるに違いない。
何度もループしなけりゃ、
放送室を使おうとも思わなかった。




あとはあの声やら音やらが聞かれてなければいいが、
聞かれてたら聞かれていたでもいい。
責任ならとってやるよ。
ハルヒには、
俺も聞こえていたけど何の音かまではわからん、
と白々しく嘘をついて、
古泉には、
もう皆に聞かれちまったから公認だ、
じゃあ今日からは手を繋いで下校でもするか?
なんてからかってやろうか。



またきっと真っ赤になって俯くに違いない。
俺はそんな古泉を見て思うんだ、







一生かけてこいつをどんどん好きになろうと。





thank you !


何だこのオチ!
失禁のくだりを詳細に書けなかったのが反省点です(他にもあるだろ

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