男には勃起率なるものがある。
その日の天候、気温、体調、疲労度、精神状態、
興奮具合等あらゆる事柄がそこには関わってくるのである。
よって勃起するのは簡単だが、
それが100%に達することは案外難しい。



高校生活憧れの部内恋愛、
もとい団内恋愛?をしている俺だが、
もちろん相手とコトに至るときは我ながら大興奮だ。
幼い頃に行ったヒーローショーの何十倍もの興奮さ。



「あの、優しく、してくださいね・・・」



なんて定番の台詞もいざ言われてみると実にいいもので、
心臓の収縮する速度は最高値を記録した(と、思う)。
それでも最初は緊張するものだし、
痛みを少しでも和らげたいと思ったし、
率がマックス値になることはなかった。



しかしながら、
そんな俺に対しても、
初めて目の当たりにした古泉は明らかに引いていて、



「え、えー・・・?」


と何度も冷や汗を垂らしながら首を傾けていた。



おっと、
さらりと流してしまうところだったが相手というのは涼宮ハルヒでもなく、
未来から来たエンジェル朝比奈さんでもなく、
情報操作がお得意で誰より頼りになる宇宙人長門でもない、
時間と場所を限定された超能力者の古泉だ。


ここまでの経緯は省く。


俺が古泉に欲情するようになったのには深いわけがある・・・
わけではなく、気付いたら古泉を見てたら勃起してたみたいな、
そんな話だからだ。
俺は悪くない。
何だかわからんが俺を欲情させようとあいつが放っているフェロモンが悪いのだ。




で、話を戻すと、
80%くらいの俺を見て古泉は白旗を挙げかけていた。
俺はたいへん気を遣って古泉の気分および体を解きほぐし、
つまりは耳元で古泉大好きだ古泉愛してる、
お前と一つになりたいんだいいだろう?
という普段より砂糖100倍でお送りする言葉を囁き、
器用にも同時にローションを後ろに塗りたくって
撫でたり突っ込んだり出したり、
努力を重ねた結果見事挿入に成功した。




事後、散々俺のせいで体が痛いと喚くものだから、
以来ついつい気を遣って100%の力は出せない。
自分のサイズについて真剣に考えたことはなかったが、
どうやら、でかいらしい。
確かに比べてみると古泉はずいぶん可愛く見えるしな。
しかしコンドームもあらかた破れるし、
古泉も一度自分でつけて見せてきて「これが普通なんです!」と訴えていたっけ。
普通だか普通じゃないだかそんなことはいい、
お前がそれを装着するのはこれっきりだからなと言ってはずしてやったものだ。



その後も何度かいたしたものの、
古泉のことを思うからこそ自然とセーブがかかり、
大体80%付近をうろうろしている。
たまに90%を突き抜けると痛そうに顔を歪めるから悪いなと思ってしまう。
100%の力でお相手願いたいものだが、古泉が苦しむなら意味がないからな。






ずっと、あきらめていた。






古泉100%







付き合って約半年が過ぎた。
小さな喧嘩なら何度もしてる、
それでも俺たちは仲良くやっている。
ハルヒに気付かれることもなく、
長門にはたまに協力してもらい、
最初は不安だらけのようだった古泉も今では普通に甘えてくるし、
俺に本音を聞かせてくれるようになった。
そして今日は記念すべき古泉の誕生日を迎える。



「お待たせしました」




珍しく待ち合わせ場所には俺が先にいる。
そりゃそうだ、
今日ばかりは俺が待っていようと1時間も前に到着していたんだからな。


天気は快晴、
古泉は新しく買ったらしい見たことのないシャツを着て現れた。



「誕生日、おめでと」
「ありがとうございます」



まず第一声はこれだ。
0時になった瞬間も電話した。
今日を祝うのは誰よりも俺の役目で、
ハルヒも「せっかくの休日だからみんなで祝おうかしら」と意気込んだが、
「すみません、家族で旅行をする予定で」
と心を痛めながらも古泉は嘘をついて断った。



ハルヒに見つかるわけにはいかないから、
少し県をまたいだ遊園地に来ている。
デカくもないし大して有名なところでなくても古泉は喜んでついてきた。
ここなら誰かに見つかる危険性も少ないだろう。
お前が気疲れしないで楽しめれば、それが一番いい。



「ジェットコースターは全て制覇したいですね」



ただ一つ問題があるとすれば、
俺は絶叫系と名のつくものが苦手だということだ。
ジェットコースターがない遊園地などあるわけもなく、
なるべく少ないところを探したがそれでもある程度の数はある。
古泉が指を指した先には、
見上げるとめまいがするほど高い場所から急降下する乗り物が存在した。




古泉のためだ。
俺の古泉が、乗りたいと言っているんだ。
勇気を出せ、俺!




「一番上は景色が良さそうですね」




恐怖心を煽る赤と黒で派手に彩られた乗り物に腰を下ろす。
隣に座る古泉はご機嫌だ。
俺の目には周りに花が咲いてるようにすら見える。
逆に自分の周りにはどす黒いオーラが見えるぜ。
すでに背中には変な汗が滲んできた。



「大丈夫ですか?顔色が優れないようですが」
「し、心配しなくていいっ」



古泉の希望で一番前に乗ってしまい、
爽やかな風を顔面いっぱいで受ける。
がくん、と首が後ろに持って行かれて、
ついにそれは動き出した。



「出発進行、ですね」




うきうきとしながら古泉は普段よりずいぶん楽しげな声を出す。
対する俺は何も返せずにひたすら手すりを強く掴む。
上がる瞬間が嫌なんだ!わざわざのんびり上がりやがって。
高速で上がっても怖いものは怖いだろうが、
この速度は恐怖心を増幅させるばかりだ。


「あ、見てください。あちらに海が見えますよ」



果敢にも手すりから手を離して遠くを指す古泉。
バカかお前、ちゃんと掴まってないと落ちるぞ!
なんて注意する余裕はもちろんない。


「もうちょっとです」


今度は囁くように言ってくる。
閉じていた目を開けるとそこは、
まさに頂上だった。

ごとん、足の下で、何かが切り替わる。




「こっ・・・・・・い、ずみいいいいいいっ!」
「あははっ」




名前を呼ぼうとした俺がバカだった。
それはそのまま叫び声へ変わり、
その後続いた急降下の連続でもすべて情けない声を上げる羽目になり、
古泉はびゅーんやら何やら言ってた気がするがもう記憶にない。




降りるときには腰が砕けそうになり、
係員と古泉に支えてもらいながらやっと大地に足をつけた。
いつの間にか目元が濡れていて、
古泉がハンカチを出して拭いてくれた。
さ、サンキュ、古泉。


「苦手なら仰っていただければ無理に乗せなかったんですが」


ベンチにて冷たいジュースを飲み、気分を回復させる。
もう少し平気だと思っていたんだ。


「お前が乗りたいものに乗る」
「ええっ、ですが・・・」
「俺なら平気だ」





何のためにここに来たかって、お前のためだろ。
いつもハルヒのために自分がやりたいことを我慢して、
頑張ってるお前がいくらでも今日はわがままを言っていいんだ。
ジェットコースターくらい何度でも乗ればいい。
アイスが食べたくなったら2つだって3つだって重なってるやつを買ってやる。
俺はお前のためなら何だってしてやりたいと日頃から思ってるが、
そう言うのは照れくさいから今日が特別ってことにしてお前の希望を聞くから。
今日出来ないことも必ずいつか叶えてやるよ。





「うあああああっ」
「スリルがありますねー」



「ぎゃああああ!」
「あ、もうすぐ写真を撮られるポイントですよっ」
「むりむりむむむむ」
「はい、ピース」






出来上がった写真は古泉がにっこり笑ってブイサインを、
俺は涙目で絶叫している実に対比しやすいものだった。
適正価格とは思いがたかったが記念に購入して、
匂いに誘われた古泉についていってクレープを買って、
うまそうに食べるのを眺める。


「一口いかがですか?」
「いや・・・胃が回ってるから生クリームはいらん」



これでジェットコースターは制覇した。
くそ、数が少ないくせに一つ一つに力を込めやがったな。
木で出来ているやつは動く度にぎしぎし軋むから本気で命の危険を感じた。


楽しい思い出が走馬灯のように駆け巡ったぜ、
全部古泉との思い出だったけどさ。





「はー、なんだかすごく気分爽快です」

食べ終えてから草むらに横たわって風を浴びながらさも満足げに言ってくる。
無防備な首筋に噛みつきたくなる自分の甘い欲望を抑えて、俺も笑った。
ちっとも気分爽快じゃないが、お前がそう言うなら満足だ。



「次は何に乗る?」
「そうですね・・・」
「お化け屋敷とか」
「平気なんですか?」



悪いが、言ってみたのは俺だが、まったく平気ではない。
妹と入って二人で徒競走のように駆け抜けた記憶がある。



「僕は割と平気ですけどね」



また情けない姿を見せるのはまずい。
よし、じゃあ一息ついて観覧車に乗ろうじゃないか。



「海、また見えそうです」



さっきは俺は見てないが、
そうだな。見えるだろう。






チューリップの形をした観覧車に乗り込み、ドアが閉まる。
係員は年配が多く俺たちの関係を気にしているようには見えなくて、
気が楽だった。




「意外と広いよな、この遊園地」
「ええ、さっきあそこまで歩いたんですよね?なかなかの距離です」



乗り物を指しながら話していると自然と距離が近くなる。
気にせずに話し続ける古泉の横顔をじっと見つめていると、
古泉も視線に気付いて頬を染めた。





「あの・・・」
「ん?」
「今日、楽しいです」



だな。
俺もそう思うし、
それが聞きたかった。



「古泉・・・」
「・・・ふ・・・」



観覧車に恋人と乗ってキスの一つもしないわけには、いかないだろ。
古泉だってそのくらいは分かってる。
受け入れた唇は待っていたかのように俺の唇に吸い付いて、
舌を絡めると腕を背中に回してさらに奥まで絡まるようにしてきた。


なんだ、お前もキスしたかったのか。
うっすら目を開けると切なげに眉をしかめて俺を求めてくる古泉が見える。



やばい、やばいぞ。



「は、ああ、はう」
「古泉っ・・・、ちょっと、セーブ」



まだまだ求めようとしてきた古泉をひっぺがして呼吸を整える。
古泉はあれ?という表情で俺を見る。



あれじゃないだろ、男なら分かるよな。
お前とこんな熱い溶けるようなキスをしたら勃起しちまう。
まだ時間があるのにラブホテル直行になっちまうぞ。






「・・・さ、ん」


俯き呼吸をしていた俺を呼び、肩に触れる。


「ん?」
「もっと、・・・キスしたいです」




古泉。
あのな、それは、



「来る途中にあったホテルで、でも、いいです」


こらこら古泉。
今日何のためにここに来たんだ。


「僕のお祝いですよね」



そうだ古泉。
お前の日頃のストレスを発散し、
お前が日頃言えないわがままを言うためにハルヒに声が届かないここまで来た。


「じゃあ、僕のお願いを叶えてください」



言うなり、
古泉の唇は額に触れる。
お願い、って、
キスしたいとか、



「それだけじゃなくて、」



なくて?



「あなたのことが好きで好きでたまらないんです、」



それは俺だって、同じだ。



「だから早く触りたいです、触ってほしいし、一緒に・・・んっ」
「・・・・・・んむ・・・。・・・それ以上は、言わなくていい」








古泉の手を引いて降りる。
他の客の目だとか気にする余裕もない。
真っ赤になったままの古泉とタクシーに乗り込んで、
海沿いのホテルに向かう。
こんなこともあろうかと男同士でも入れるところを調べておいてよかった。



今日、まずいな。
ものすごくどきどきしてる。
古泉からこんな求められたことはなかった。
いつも俺がやりたがって古泉をその気にさせて、って、そんなのばかりだった。





「ん・・・・・・っ」


指で手の甲を撫でるだけでこの反応。
今日、古泉もやばいんじゃないか、もしかして。



タクシーを降りてホテルに入る。
海の見える部屋です、
なんてフロントには書かれていたがどうでもいい。
入って靴を脱いだらすぐにソファに押し倒して口付ける。




ベッドまで行く時間も惜しい。
古泉が欲しくてどんどん気分が高揚してくる。
シャツを剥がすように脱がしてやると既に薄い色をした胸の突起が、
おお、
おい、
まだ俺、触ってないぞ?



「まじまじと見ないでくださいっ・・・」


自分でも状態が分かるのか真っ赤な顔で隠そうとするから、
その腕を押さえて凝視してやる。
見ないでとか言うくせに、見られると興奮するんだこいつは。


「はあ・・・っ」


見てるだけなのに古泉は切なげに息を吐く。
体を重ねて、直接は触れずに俺のシャツで擦りながら、
耳から首筋にかけて丁寧に舐めていく。


「ああ、あっ、ふ」



感度はたいへん良好、と。



嬉しかったんだよな、遊園地。
周りを気にせずに二人きりで楽しめたのが。
ちゃんと俺の愛が伝わってたって、ことだよな。




それでもまだまだ足りない。
お前への感情がやたら溢れてこぼれそうだ、
受け止めろ古泉。



「古泉、耳と首どっちがいい?」
「ふ、う・・・・・・」
「言わないと分からないだろ」



気持ちよくなることばかり、したい。
古泉が感じてれば感じているほど嬉しい。
ただこいつはいつも恥ずかしがって言わないから、
俺が察してやるしかない。
でもいつもそれじゃダメだろ。
俺にも分からないことがある。
今聞いたように耳も首も反応が同じようにいいから、
果たしてどちらがよりいいのかは分かりにくい。


「なあ、どっちだよ」
「ふ、それ、は・・・」
「は?」


俺の指を掴んで引っ張ると、
胸元までもっていく。



「こっちが気持ちよくて、わからないですっ・・・」





おっとそれは盲点だった。
だよな、そうだよな、ここ、気持ちよかったんだった。


「触ってほし、あ、あう!」
「触ってやるから、声出せよ」


ここなら恥ずかしくない、
誰にも聞こえない。


少し撫でただけでぷくりと膨らんで痛そうなくらいだ。
撫でるより口付けた方がいいだろうと判断し、舌をあてる。



「ああーっ・・・!」

すぐに気持ちよさそうに声を上げる。正解、だな。





男なのに感じるのが不思議だが、
古泉なのでそうなるんだろう。
俺が触られたって何も感じないところでもびくびく体を震わせて眉を歪める。
楽しくてつい調子に乗り、じらしすぎて古泉を怒らせたことも数回。



今日は怒らせたりせずに、
古泉が望むとおりにやってやろう。
舌で舐め上げながら膝で弱めに足の間を撫でる。
ベルトを締めて、きっちりと履いた細身のパンツが苦しそうだ。
早く解放してあげないと。



「はあ、はあ、ああ」
「んー・・・かわいいな、お前・・・」
「し、下・・・っ」
「分かってる」



俺もちょっと焦ってきた。
胸だけじゃつまらないからな。
そろそろ、本題に。




ベルトを外して、ジーンズだけ先に脱がせる。
見りゃすぐに分かる反応具合だ。
こんなに濡らして、悪い子だな・・・と、
言いたいところだが今日はやめておこう。
変なことを言って古泉の機嫌が悪くなったら困る。




ボクサータイプの下着の上から口を付ける。
形が分かり易すぎて恥ずかしそうだ。
足を開かせて俺を受け入れるところにもキスをすると、
そんなのやめてくださいと甘い声が聞こえる。
本当に嫌なときと、
恥ずかしいけど嬉しいときの違いは分かる。
今は後者だろ。
ちょっと恥ずかしいのとか、
好きだもんな、古泉。




「んう・・・気持ち、いいです」



古泉の手が俺のベルトにかかる。
もっと古泉にしてやろうと思ってたのに。
もう脱がせるのか?



「一緒に・・・」



ああ、そう、一緒に、ね。





古泉の下を脱がせて、
俺は出すだけの状態、で、
やっと移動したベッドに寝転がってお互いのを口に入れる。
ああやばい、お前が口でしてくれるのは、
あんまりないことだから・・・
あああ、勃起する、まずいまずい、
り、率が!!




「あむ・・・う、お、おっきい・・・」
「こ、古泉、無理すんな」
「だいじょうぶです」



お前が大丈夫でも俺が大丈夫じゃない、
ってより俺は大丈夫だけど、
お前がこの後大変なことになるんじゃないかと思うわけだ。



古泉のも、本格的に舐める前からすごい。
先端から我慢できない証の液体が、
溢れてくる。
こんないつも出てたっけ。
早く飲みたい。飲みたい、飲みたい。


古泉が与えてくる刺激に耐えながらこちらも強く吸う。


「ああ! だ、だめ! だめです」
「ん。出そう?」
 


一度口を離して顔を見ると、
俺のに舌を這わせながら真っ赤になってこくこく頷く。
出せよと言う代わりにもう一度強く吸い付いてみる。
予想通り、
びくびく!と体が震えて、
口の中に出してきた。



俺のを噛みかけて強めに歯をあてられたが、
逆に気持ちが良くて俺までいきそうになる。
しかしここは我慢だ、
誕生日に飲ませるのもどうかと思う。
それはまた今度で。




「もっと、もっと、足りないです・・・」




いつもは一度出せばしばらく呼吸を繰り返して、
へろへろの声で「待ってくださいー」とか言うくせに、
今日のその目と声は何なんだ!

古泉の味をしっかり堪能する間もなく、
古泉を脱がすと自然と溢れてくる唾液で後ろを舐めて、
それだけでも気持ちよさそうに喘ぎだしたところで、
俺のをあてがってやる。


かなり。
かなりきてるぞ今日の俺は。




「古泉っ・・・」
「もういいですから、」
「それはそうなんだが・・・」



腰を揺らすな、
ちょ、摺り寄せるな擦り付けるな、
お前今日どうした!
俺も、俺もこんなだから、
人のことは言えないけどよ。



「痛かったらごめんな・・・」



断りは入れた!
あとは知らん!




というわけにもいかない。
ゆっくり気遣いながら進めていく。
顔を見ながら、見下ろしながら、
古泉が少しでも痛そうにしたらやめようと決めて、
徐々に中に入っていく。





「はっ、あ、あうう・・・!」
「古泉、ごめん、苦しいだろ」
「今日・・・いつもより、おっき、いですっ・・・」
「興奮しちまった、お前が可愛すぎるから」
「ふ・・・あ、嬉しいです・・・」



体の力が抜ける。
一気に奥まで入っていって、
うわ、
と引き抜こうとすると腰を掴まれた。




「嬉しいから、平気ですっ」
「本当かよ、結構キツいぞ、俺も」




おずおずと古泉の腰が動く。
力を抜いているんだろうが、
それでもかなりキツい。
これは本気で100%に到達してしまったかもしれない。


ぎゅうぎゅうと締め付けられて、
それでも、気持ちがいい。
痛いような気もする、
でもこんな大きくなっちまっても受け入れてくれて、
嬉しいから気持ちがいい。




体の奥まで突いて、
古泉が特に好きなその場所を重点的に、
徐々に速さを増しながら、
強さも増しながら、




「あっ!! や、や、お、奥っ!!」
「嫌な顔じゃねえなあ、お前」
「う、うう、あたっちゃ、う・・・!」



気持ちよすぎて涙が出てきてる。
俺はたまにそれを舐め取りながら、
どんどん強く突いてやる。
古泉の、からはぼたぼたと透明な液体が出てきて、
声も今まで聞いたことがないくらい高い。




「もう、もう、いっちゃう・・・!!!」
「じゃあ一緒にいくか」
「はい、僕と、一緒にっ」






今日はこれだけで終わる気はしない。
だから悪いけど古泉、
中に出させてくれ。



「ああああうううっ・・・!!」
「んんんっ・・・・・・!!」








そんなわけで無事中に出し切り、
しかし俺も古泉もそれだけで満足するわけがない。
若いからな。
誕生日を迎えたってまだ17だ。






「古泉、気持ちいい? 気持ちいいだろ?」
「気持ちいいです、いいですっ、おっきくてっ」
「いつも嫌がってたんじゃないのか」
「そんな、こと・・・あ、んう、大きいの、好きです・・・」




好きか、
そうか、
好きか。



うおお、ぞくぞくする。




「こ、こいずみ、あのさ、大きい何が、好きだって?」
「ふ、う、ああっ・・・あなたの・・・おち」
「わー!! 悪い、悪い、言わなくて、いい」



無理だった。
古泉にそこまで言わせたら俺、即、いく。


それは、そうだな、
来年の誕生日のために取っておこう。
それまではもう少し俺の忍耐力も上がっているはずだ。













結局夜更けまで休みなしで抱き合って、
もう体もだるいからここに泊まることにした。
正気に戻った後の古泉は全てを忘れたことにしたようで、




「お前、本気で可愛かったぞ」
「覚えてません記憶にありません」




何を言ってもその一点張りだ。
体もめちゃくちゃ違和感があるようで、
ベッドの上でごろごろと転がって落ち着かない。



「大きすぎるんですよ・・・あなた・・・」
「好きだって言ったじゃないか」
「言ってません!」
「ははは」




最中は素直だったのにな。
ま、いいけどさ。








風呂に入ってしばらくすると、
古泉は静かな寝息をたてて眠りについた。


12時になるより少し前に。
耳元で誕生日おめでとう、ともう一度呟くと、
くすぐったそうに笑って頷く。




旅費と遊園地ともしものための宿泊代、
結局それがかかって大したものは用意できなかったけど、
お前の字が少しでも綺麗になるといいなと思い買った、
ちょっといい筆記用具だ。
ただのシャープペンじゃないぞ、
ものすごく人間の力の入り具合を計算して作られた、
高度なシャープペンだ。
最初は俺宛にラブレターでも書けばいい、なんてな。


それを枕元に置いて、
俺も目を閉じる。
眠る前に見るのが古泉の寝顔というのは、実にいい。
今夜もいい夢が見れそうだ。




また来年も再来年も何十年先も、
俺がない頭をフル回転させて祝ってやるよ。
俺の全力を出せるのが一年に一度だとしてもこの日ならいい。
そのくらいレアな確率の方が楽しいからな。
愛が伝わらなかった場合は失敗だろ?
そりゃ、頑張るしかない。







それじゃあ古泉、
また、夢の中で。








thank you !

前説が飛んでてすみませんwww
アンケートのキョコンネタを書こうと思って。。。
でも大してエロにもギャグにもならなかったごめんなさい! 古泉(というか中の人)誕生日おめでとう!

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